この日は、百神が天に昇り、天が万物の罪を赦す日とされ、最上の大吉日であります。そのため、天赦日にのみ「万(よろづ)よし」とも注記されます。天赦日は季節と日の干支で決まり、年に5回または6回あります。
古代中国で生まれた思想である陰陽五行説と十干十二支を由来としています。
天赦日は結婚や恋愛成就の日としても知られ、昔から「結婚するなら天赦日」とも言われており、結婚、結納、入籍といったおめでたいことをこの日に行うと、末永く幸せになれるといわれています。
【2022年の天赦日】
1月11日(火)
3月26日(土)
6月10日(金)
8月23日(火)
10月22日(土)
11月7日(月)
※2022年1月11日(火)、3月26日(土)、6月10日(金)は、天赦日と一粒万倍日が重なる「最強のラッキーデー」で、事始めに最適な日。
○天赦日と赤口が重なる日
六曜のひとつである赤口(しゃっく/しゃっこう)は凶日です。仏滅に次ぐ縁起が悪い日で、お祝い事の日取りには選ばれないことが多いです。
ただし、午(うま)の刻である午前11時から午後13時までのあいだは吉とされています。
天赦日と赤口が重なり、何かをはじめたいときは午の刻に行動すると良いかもしれません。
○天赦日と先負
六曜の先負(せんぶ/さきまけ)は「先んずれば即ち負ける」という意味があり、何をするにも急がないほうがよいということを意味します。午前に行動すると「凶」であり、午後からは「吉」となります。
天赦日が重なったときは、午後から行動するようにするのがベストです。
○天赦日と仏滅が重なる
仏滅(ぶつめつ)は誰もが知っているような縁起の悪い日です。仏も滅するような大凶日であり、1日中何をしても最悪な日です。
天赦日と仏滅が重なった場合、仏滅は六曜であり天赦日は選日という種類なので重なっていても問題がないとされることもあります。天赦日は最上の吉日ですので、仏滅が打ち消されるとも考えられます。
もしくは、仏滅はすべてを終わらせて無になるという意味から何かを始めるのに良い日とも考えられています。天赦日も何かを始めるのに良い日なので、何かをスタートさせる日に選んでみても良いかもしれません。
○一粒万倍日と天赦日の違い
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)とは天赦日と同じ選日のひとつです。「一粒の籾(もみ)が万倍のにも実る稲穂となる」という意味があり、小さなことでも大きく成長するということです。
天赦日と同じように新しいことを始めるのに最適な日で、2つの吉日が重なると最強の開運日となります。
大きな違いは天赦日は年に数回しかありませんが、一粒万倍日は年に60日ほどあるので縁起の良い日として選びやすいかもしれません。
※暦注下段(れきちゅうげだん)
暦の最下段に書かれていた日々の吉凶についての暦注です。単に下段ともいいます。市販の暦では、下段ではなく行事の欄に記載しているものもあります。迷信的な要素が多く、その弊害も大きいことから、日本では朝廷・政府などから3回も禁止され、また識者からの批判も多かった。しかし、なかなか改められず、現在まで庶民の間で根強く生き残っています。
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